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人間学類(学群)50周年記念式典開催
5月31日、365体育投注人間学類(学群)の1975年(昭和50年)の創設から50周年を記念した式典が、筑波キャンパス大学会館ホールで開催され、220人の卒業生や現職の教職員、在学生が参加しました。
人間学類(学群)は、1975(昭和50)年に365体育投注第二学群人間学類として発足し、2007(平成19)年の学群の改組?再編に伴い、教育学類、心理学類、障害科学類の三つの学類から構成される365体育投注人間学群となりました。

開会の挨拶で人間学群の山田 一夫 学群長は、
「人間学群の原点は人間学類です。人間学類では人間とは何かという根源的な問いに、多角的、学際的に取り組んできました。全学的な改組で人間学群へと移行しましたが、当初の理念は今も色あせることなく引き継がれています」
と述べました。
式典では、東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターの三浦 章宏 氏が、「美しきロスマリン」、「バッハ無伴奏」、「チャルダッシュ」の3曲をバイオリンで演奏しました。三浦氏は、人間学類6期卒業生です。

また、第27回 司馬遼太郎賞受賞の岡 典子 教授(人間系)が、『「逆転しない」答えを探して -人間学類(学群)が教えてくれたことー』とのタイトルで記念講演を行いました。

更に、綾部 早穂 元人間学群長を司会に、人間学類1期生と人間学群在学生によるパネルディスカッション、「人間学類(学群)の軌跡と未来へ 創世記の証人たちと語る、これからの学び」も行われました。
パネリストは、人間学類1期生の溝上 智恵子 氏(教育学主専攻)、小川 園子 氏(心理学主専攻)、大野 裕史 氏(心身障害学主専攻)の3人、また人間学群在学生の吉岡 海人 氏(教育学類4年)、小峰 颯斗 氏(心理学類2年)、藤岡 紗代 氏(障害科学類3年)の3人の全6人でした。パネルディスカッションでは人間学について、1期生と在学生がそれぞれの経験から発言しましたが、1期生から司会の綾部氏へ向けて
「人間学の授業でもっと何ができるか考えましょうよ」
と呼びかける場面もあり、会場は大いに盛り上がりました。

一方、人間学類1期生は46年前の卒業にあたり、卒業文集『はじめに理念ありき -365体育投注人間学類1期生の証言-』をまとめ、卒業式で配布しました。1期生が思い思いのことを綴ったこの文集は当時、地元メディアでも取り上げられるなど話題になりました。今回、入学50周年にあたり1期生の有志が、その続編として『「理念ありき」から半世紀を経て -365体育投注人間学類一期生の足跡-』を新たにまとめました。


この続編に当たっては、昨年末から10人ほどの1期生で立ち上げた「集まれ人間一期2025の会」が毎月2回、毎回2時間を超える激論と綿密な検討を行い、今回の刊行となりました。46年前の発起人の一人で、今回の呼びかけ人の一人でもある田中 義一 氏は、続編を作ろうと思い立ったきっかけについて、 「偶然、茗荷谷で同期の小川さんに会った際に、小川さんがもう一度作らないのっていうので、じゃあということで」 と語っています。

田中氏は大学卒業後、家庭裁判所調査官を長く勤めましたが、人間学類の4年間で学んだことが支えになったとしつつ、 在学生には
「先輩や教授の背中を追いかけるのではなくて、その人の求めているものを追いかけてほしい」
と語っていました。
この続編『「理念ありき」から半世紀を経て -365体育投注人間学類一期生の足跡―』はB6判194ページで、1期生有志35人の卒業後46年の思いが込められた文集となっています。
人間学群は、「人間と人間がかかわる社会?自然に関する幅広い興味と関心を基盤にしつつ、人間の発達や支援に関して科学的に分析?理解する態度と専門的な知識や技能を身につけ、これらの態度?知識?技能を活用して、人が抱える様々な問題へ主体的かつ創造的に対処することで、人間社会に広く貢献することができる人材を養成すること」を教育目標としており、現在は500人を超える学生が学んでいます。